江戸時代、お伊勢参りはどこからスタートしていたのでしょうか?
実は大阪市中央区にある「玉造稲荷神社」がスタート地点だったのです。
お伊勢参りについては知っていても、スタート地点を知っている方は実は少ないのではないでしょうか?
以前「玉造稲荷神社で日本史(古代・豊臣・江戸時代)を一度に体感」という記事でも「玉造稲荷神社」がスタート地点であることに触れています。
現在、徒歩でお伊勢参りを再現するとして、玉造稲荷神社からどのように歩けば「伊勢神宮」までたどり着けるのか?について紹介します。
お伊勢参りとは?
江戸時代、伊勢神宮は一生に一度は行ってみたい憧れの場所でした。
藩から出ることが許されなかった江戸時代(藩を出ることは、今でいう外国のような感じ)、伊勢参りに関しては比較的旅の許可が下りやすかったという理由もあります。
信仰心なども重なり、より深く訪れたい場所とされていました。
集団で伊勢神宮に参拝する「お蔭参り」という一大ブームもありました。これは絵画として現代に残っています。人多すぎの絵が。
大阪から参拝する場合「玉造稲荷神社をスタートし、伊勢神宮まで参るルート」がお伊勢参りと呼ばれています。
今あえて徒歩でお伊勢参りをする場合、道順を知る方法
近鉄特急を使えばあっという間に「伊勢神宮」までたどり着けますが、今あえて徒歩で伊勢神宮まで参る場合、どう行けば良いのでしょうか?
答えは、玉造稲荷神社で販売されている地図本「伊勢参宮本街道行程図」を見れば、行き方が載っています。
上の黄色い資料がその本です。
僕もついつい興味があり買ってしまいました。
「伊勢参宮本街道行程図」とは?
この資料の95%は地図本です。道順が玉造稲荷神社から伊勢神宮までの工程がずっと続いています。
それ以外は「江戸時代のお伊勢参り風景」がカラーで、浪花講、そして20年に一度の伊勢神宮御遷宮の絵が載っています。
玉造稲荷神社内の社務所で購入できます。場所については下の記事を参照してください▼
関連:玉造稲荷神社で日本史(古代・豊臣・江戸時代)を一度に体感
「伊勢参宮本街道工程図」の1ページ。ルートが赤色でマークされています。
大阪城の南に位置する玉造稲荷神社をスタート。JR玉造駅すぐにある「二軒茶屋跡」も地図に載っていますね。
玉造駅すぐにある「二軒茶屋」では1日何万人もの旅人を見送ったりした場所だそうです。玉造稲荷神社は道中安全の祈願所でした。
「伊勢参宮本街道工程図」を見ながら、東に進んでいけば、たどり着くという便利な地図本です。
これを見た時、この本を買って良かったなと思いました。
今すぐではありませんが「いつか徒歩で伊勢神宮まで参ってみたいな」と思わせてくれるワクワクする地図本です。
伊勢参宮札
伊勢参宮札も同時に購入。まるですぐにでも伊勢に出発しそうな感じですね。勢いで買ってしまいました。
伊勢参宮札は身体健固の御祈祷がされているので、毎日持ち歩くと良いかもしれません。
参宮札はとんど祭りで焼却せずに、一生の記念として保存するお守りだそうです。
購入した理由に、「この参宮札は第62回(平成25年)神宮式年遷宮に用いられたご用材から出来ている」というのを知って、ついつい買ってしまいました。
すごいお守りですね。
伊勢参宮札の裏側にも「新宮御造営用材残材」と書かれています。
(※再び参拝した時には売っていませんでした:期間限定だったのかもしれません)
最後に
お伊勢参りを徒歩でする場合、玉造稲荷神社からどのように歩けば伊勢神宮間でたどり着けるかについて紹介しました。
「伊勢参宮本街道工程図」という地図本を購入したことで、お伊勢参りやお蔭参りにも興味が出てきて、徒歩で実際に行ってみたくなりました。
いつか何日もかけて歩いてみたいなと、遠くの空を見つめながら考えています。
もし同様に興味をお持ちの方は、大阪の玉造稲荷神社で「伊勢参宮本街道工程図」&「伊勢参宮札」購入して、お伊勢参りをしてみてはいかがでしょうか。